詩篇121篇

都上りの歌。

121:1 私は山に向かって目を上げる。私の助けはどこから来るのか。

 この山は、彼が目を向ける方向にある山です。目は、信仰を表しています。彼は、助けを与える方を思いつつ、山を見ているのですから、何の考えもなく景色を眺めているわけではありません。彼は、自問することで、彼が関心を抱いていることに注意を向けさせています。

121:2 私の助けは主から来る。天地を造られたお方から。

 問いから始まることで、その答えが際立っています。かれは、その助けが主から来ることをはっきりと言い表しています。しかも、その助けの力について、天地を造られた方と言い表し、これ以上ない助けであることを表明しています。

121:3 主はあなたの足をよろけさせずあなたを守る方はまどろむこともない。

 そして、その助けについて、「あなた」に呼び掛けていて、その助けについての教えになっています。主は、あなたの足をよろけさせません。また、まどろむこともありません。

121:4 見よイスラエルを守る方はまどろむこともなく眠ることもない。

 そのことが繰り返されていて、主は、常に助ける方であることが強調されています。

121:5 主はあなたを守る方。主はあなたの右手をおおう陰。

121:6 昼も日があなたを打つことはなく夜も月があなたを打つことはない。

 その守る方は、右手を覆う陰です。右手は、力の現れです。その人の手の行いを守られます。陰と表現されているのは、昼の日と夜の月から守るためです。昼の強い日差し、夜の寒さからの守りです。

121:7 主はすべてのわざわいからあなたを守りあなたのたましいを守られる。

 また、全ての災いから守られ、たましいを守られます。たましいは、御言葉に従う部分です。主に従う歩みを守られるのです。

121:8 主はあなたを行くにも帰るにも今よりとこしえまでも守られる。

 主は、永遠までも守られます。その守りは、永遠のものです。契約の履行として、主に従うことに対して、永遠の報いを与え、栄光の内に資産を受け継ぐようにしてくださるのです。