詩篇115篇

115:1 私たちにではなく主よ私たちにではなくただあなたの御名に栄光を帰してください。あなたの恵みとまことのゆえに。

 主が良くしてくださったことを覚えてこの言い表しをしています。それは、恵みとまこととして現されました。すなわち、「恵み」と記されているように契約を忠誠をもって果たされたのです。その祝福は、契約から来ています。これは、九節から記されている「主に信頼」することに対する主の応答なのです。

 それは、「まこと」と記されているように、真実をもって果たされました。

 それで、主の御名に栄光を帰してくださるように祈っています。また、「私たちでなく」言い表していますが、一切人間的な思いからではないことが言い表されています。人は、人の観点からの祝福を求めやすいですが、主の栄光が現されることこそ求めるべきことです。

・「恵み」→契約に対する忠誠。

115:2 なぜ国々は言うのか。「彼らの神はいったいどこにいるのか」と。

 神を知らない国々の民は、言います。彼らすなわちイスラエルの神はどこにいるのかと。彼らは、神の実在を認めないのです。

115:3 (しかし、)私たちの神は天におられその望むところをことごとく行われる。

 しかし、私たちの神は、天におられる方です。どこにいるのかという言葉に対して、天にいると言い表されています。目に見えませんが、地を支配しておられるのです。そして、望むところをことごとく行うことができます。

115:4 彼らの偶像は銀や金。人の手のわざにすぎない。

 彼らは、偶像は、銀や金です。人の目には尊い高価なもので、目に見えます。しかし、それは、人の手の業にすぎません。

115:5 口があっても語れず目があっても見えない。

115:6 耳があっても聞こえず鼻があっても嗅げない。

115:7 手があってもさわれず足があっても歩けない。喉があっても声をたてることができない。

 それらは、口、目、耳、鼻、手、足がありますが、何もできません。

115:8 これを造る者も信頼する者もみなこれと同じ。

 偶像を造る者、また信頼する者も、これと同じで無力です。

115:9 イスラエルよ主に信頼せよ。主こそ助けまた盾。

115:10 アロンの家よ主に信頼せよ。主こそ助けまた盾。

115:11 主を恐れる者たちよ主に信頼せよ。主こそ助けまた盾。

 それで、イスラエルに対して、アロンの家に対して、そして、主を恐れる者たちに対して、主に信頼するように呼びかけています。主は、その信頼に契約に対する忠誠をもって応える方です。それで、主こそ助けであり盾であると言い表されています。

115:12 主は私たちをみこころに留め祝福してくださる。イスラエルの家を祝福しアロンの家を祝福し

115:13 主を恐れる者を祝福してくださる。小さな者も大いなる者も。

 それは、主が心に留めてくださるからであり、主が祝福してくださるからです。

115:14 主があなたがたを増やしてくださるように。あなたがたとあなたがたの子孫とを。

 それで、さらに、主の祝福を求めて祈っています。その子孫を増やしてくださるようにと。

115:15 あなたがたが祝福されるように。天と地を造られた方主によって。

 そして、彼らの祝福を求めました。その方は、それができるのです。天と地を造られた方であるからです。

115:16 天は主の天。地は主が人の子らに与えられた。

 天は、主の天であり、主のものです。そして、地は、人の子に与えられました。地にある人の子を祝福することで主は栄光を現されます。

115:17 死人は主をほめたたえることがない。沈黙へ下る者たちも。

 この死人は、主を知らない者たちのことです。彼らは、主を褒め称えることがありません。沈黙に下る者たちは、主の裁きを受けて滅びに下る者たちです。彼らは、彼らの神はどこにいるのかという者たちです。しかし、沈黙に服します。

115:18 しかし私たちは主をほめたたえる。今よりとこしえに至るまで。ハレルヤ。

 しかし、主を知る者たちは、大いなる祝福を受けます。それで、主を褒め称えるのです。とこしえに至るまで主を知り、主を褒め称えます。