ヨブ記18章

18:1 シュアハ人ビルダデが答えた。

18:2 いつになったら、あなたがたはその話にけりをつけるのか。まず理解せよ。それから語り合おうではないか。

 ビルダデは、二人のやり取りを聞いて、話がすれ違っているのを見ました。そのままでは、結論は出ません。それで、提案をし、まず互いの話を理解することを求めました。それから語り合おうと。

18:3 なぜ、私たちは獣のように見なされ、あなたがたには愚かに見えるのか。

 ヨブによれば、友たちは、知恵のない者たちでした。まるで獣のようです。愚かに見なされたのです。

 あなた方と言っているのは、ヨブと、ヨブを保証する者です。

18:4 怒って自分自身を引き裂く者よ、あなたのために地が見捨てられるだろうか。岩がその場所から移されるだろうか。

 ヨブは、怒っていると言いました。以前にも、ビルダデは、ヨブの語り口が激しい風のようだといいしまた。ビルダデは、語られる内容よりも、ヨブが語気を強くしているのは、また、友たちの主張が誤っていることを明確に指摘することは、怒っているからだと考えました。彼は、物事を感情的にとらえる人です。

 ヨブが主張していることは、彼自身の立場を悪くするものだと言っています。自分を引き裂くことになると。ヨブは、自分が正しいことを主張しましたが、その主張に従って、神が事を曲げるだろうかと言っているのです。それを地を見捨てるという比喩で語っています。岩がその場所から移されることもそうです。

ヨブ記

8:1 次に、シュアハ人ビルダデが答えた。

8:2 いつまで、あなたはこのようなことを語るのか。あなたが口にすることばは激しい風だ。

8:3 神がさばきを曲げられるだろうか。全能者が義を曲げられるだろうか。

−−

18:5 まことに、悪しき者の光は消え、その火の炎も輝くことはない。

 ここからは、悪しき者がどのようになるかということが列挙されています。二十一節にその結論が語られていますが、不正を働く者、神を知らない者が受け継ぐことが語られるのです。

 ビルダデは、まず理解しようと言いましたが、彼がしたことは、ヨブの語ったことを理解しようとしたのではなく、自分の主張を他の友たちと同じように語りました。自分が語ることを理解しろと押し付けているのです。

18:6 彼の天幕の内では光が暗くなり、彼を照らすともしびも消える。

 正しくない者には、光が暗くなります。天幕は、彼の生活の中心です。光は、神の真理の光の比喩です。彼が不正な歩みをすることで、それを知ることができなくなるのです。

18:7 彼の力強い歩幅は狭められ、自らのはかりごとが彼を打ち倒す。

 彼は、力強さを失います。また、彼のはかりごとは、失敗し、彼を打倒します。

18:8 彼は自分の足で網にかかり、その網目の上を歩き回る。

 彼がよいとして図ったことが、彼を網のように捉え、彼は、網の中を歩むことになります。

18:9 罠は彼のかかとを捕らえ、仕掛け網は彼を捕まえる。

 それは、彼が罠に捕らえられるからです。彼は、網に捕らえられます。

18:10 地には彼を捕まえる縄が隠されている。捕らえるための罠が通り道に。

 地には、彼を捕まえる縄が用意され、また、通り道には罠が用意されています。

18:11 突然の恐怖が彼を周りからおびえさせ、その足を追い立てる。

 彼は、突然の恐怖に襲われます。

18:12 彼の精力は飢えて衰え、わざわいが彼をつまずかせようとする。

 彼の精力は衰えます。災いがあり、彼を躓かせようとします。

18:13 わざわいは彼の皮膚を食らおうとし、死の初子がからだを食らおうとする。

 災いは、彼の皮膚を食らおうとします。これは、ヨブのことを言っているようです。死が彼を食らおうとします。初子と表現することで、死の強さを表しています。初子は、力の初めです。彼を確実に死に至らしめることを表現しています。

18:14 彼は、拠り頼んでいる天幕から引き抜かれ、恐怖の王のもとへと引き立てられる。

 天幕は、彼の生活の中心であり、彼の身を保護する物です。しかし、そこからも引き抜かれます。恐怖の王は、死です。彼が死ぬことを表しています。

18:15 彼の天幕には、身内でない者が住み、硫黄がその住まいの上にまき散らされる。

 その天幕は、身内でない者に渡されます。硫黄は、神の裁きを表していて、彼の頼りとしていたものは、神の裁きによって失われるのです。

18:16 下では彼の根が枯れ、上では枝がしおれる。

 彼は、木にたとえたならば、根は枯れ、枝は、しぼむのです。

18:17 彼の記憶は地から消え失せ、地の面では無名となる。

 彼の記憶は、地から消されます。名は、彼のなした行いを表しています。無名となることは、彼のなしたことも評価されず、消えていくことを表しています。

18:18 彼は光から闇に追いやられ、世から追い出される。

 彼は、神の真理としての光から追い出されます。

18:19 彼の民の中には子孫も末裔もいなくなり、その住みかには一人の生存者もいなくなる。

 そして、彼の子孫も末裔も滅び失せるのです。ヨブの子が失われたことに当てはまります。

18:20 西に住む者は彼の日について驚き恐れ、東に住む者は恐怖に取りつかれる。

 西に住む者も、東に住む者も驚き恐れます。恐怖に取りつかれるのです。

18:21 まことに、これが不正を働く者の住まい、これが神を知らない者の住む場所である。

 結論として、不正を行う者、神を知らない者がこのような目に会うのです。